2015年3月15日日曜日

46.サマーディ(समाधिः [samādhiḥ])- 集中、心が一つになっていること

2016年6月5日: ヨーガ・スートラとヴェーダーンタの線引きを明確にするために、大きく加筆・修正しました。

समाधिः 
[samādhiḥ]

feminine. 集中、心が一つになっていること


サマーディの語源


「サム(सम् [sam])」と「アー(आ [ā])」という2つの接頭語が、

動詞の原型「ダー(धा [dhā])」と一緒になると、

「集中する」という意味になります。

そこに、前回見た「ティ(ति [ti])」という接尾語を足すと、

「サマーディ(समाधिः [samādhiḥ])」という形が出来て、

「集中力、集中した心」といった意味の女性名詞になります。


一般で使われる意味でのサマーディ


心がひとつであることは、サンスクリット語では、

チッタ・エーカーグラター(चित्तैकाग्रता [cittaikāgratā])と言います。

つまり、心が集中している状態。

心のある特定の状態です。

これは、何をするにも必要なことです。

この集中した心の状態を作るのに特化した手法が、

パタンジャリのヨーガ・スートラで教えられています。

集中力を養うための手法は、他にも数多くあります。

パタンジャリのヨーガ(集中力養成法)は、

数多くある手法の中の、ひとつに過ぎない、


ということも、(ヴェーダーンタを勉強する人なら特に)、

しっかり知っておく必要があります。

 

ヴェーダーンタでの位置づけ


ヴェーダーンタを勉強するための資格として、

サーダナ・チャトシュタヤという「4つの資格」があます。

その中のひとつの、「6つの資質」のひとつに、

サマーディと同義のサマーダーナがあります。

しかしこれは、一般的な意味のサマーディです。

ヨーガ・スートラの教えるサマーディを指しているのではありません。

ヨーガ・スートラで教えられているサマーディの経験は、

ヴェーダーンタを勉強するために必要ではないのです。

むしろ、道から外れて遠回りをしているとも言えます。

道から外れて、というのは、心の状態を追いかけるのは、

優先順位の混乱を表しているからです。


 

ヨーガ・スートラのサマーディ



ヴェーダーンタの教えるサマーディと、

ヨーガ・スートラの教えるサマーディは、

根本的に違うものです


ヴェーダーンタの教えるサマーディと、

ヨーガ・スートラの教えるサマーディは、

根本的に違うものです。


この根本で混乱があると、そこから派生する混乱は、、、

計り知れません。


最近気づいたのですが、日本では、

ヨーガ・スートラで教えられているパタンジャリのヨーガと、

ヴェーダーンタがごっちゃになっているようです。


これらは全く違うもので、重なり合う部分もありません。


ヨーガ・スートラへの思い入れが強い人が多く、

ヨーガ・スートラの理解を深める為に

ヴェーダーンタを聞いている人も少なくないかもしれませんが、


それは間違いです


ヨーガ・スートラが教えるサマーディは、

心のある特定状態を指す、経験のひとつです。

ヤマ・ニヤマなどの規律の全ては、サマーディの為にあります。

アシュターンガ・ヨーガと言われるは、

ヤマ・ニヤマなどの規律の全ては、サマーディの為にあります。

アシュターンガ・ヨーガと言われるは、

1.ヤマ、2.ニヤマ、3.アーサナ、4.プラーナーヤーマ、
5.プラッティヤーハーラ、6.ダーラナ、7.ディヤーナ、
8.サヴィカルパ・サマーディ

までが、アンガ(構成部分)

で、それらは全て、アンギー(構成部分の存在目的)である

ニルヴィカルパ・サマーディの為にあります。

繰り返し言いますが、ニルヴィカルパ・サマーディは、

ヴェーダーンタに必要ではありません。



また、ヤマ・ニヤマなどのある生活を、

ギーターなどが教えているカルマ・ヨーガに

重ねて理解している人も多いかもしれませんが、

パタンジャリのヨーガは、ギーターの教えるヨーガとは

全く別物であり、代替できるものでもありません。



 

ヴェーダーンタの教えるサマーディ


ニルヴィカルパ・サマーディだろうが、気が散って興奮していようが、

全ての経験にある、意識的な存在に関しての知識が、

どのような心理状態にあっても、常に知られている、

ということを指します。

これは完全に知識の話であって、経験ではありません。

何の知識か?は、正しいヴェーダーンタを教える

正しい先生から、しっかり正しく勉強する必要があります。


サマーディとは悟り?解脱?梵我一如?解放?



日本では一般的に、サマーディの意味としてこのような言葉が紹介されていますが、

これはもう、MAXに混乱を極めているとしか言いようがありません。

このような言葉で納得し、満足している人にとっては、、

ここでの説明や、ヴェーダーンタの言葉も、全く意味を為さないはずなので、

今までどおりの道を進んでいただければ良いのですが、

「なんかおかしいんじゃない?」

「気分が良くなっても、思考を止めても、根本的な解決になってないんじゃない?」

と気づいた人、

「もうちょっとちゃんと知りたい。正しいことを正しく知りたい。」

と考えられる人には、正しい教えに出会ってほしいですね。




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