2014年4月7日月曜日

23.カーカ(काकः [kākaḥ])- カラス

काकः
[kākaḥ] 

masculine - カラス


とっても分かり易く、憶え易い言葉ですね。

カラスは、カーカーと鳴くから、カーカです。

ウパニシャッドでも、ギーターでも、काकः [kākaḥ] - カーカが出てくる場面は思い出せませんが。。

カラスのポーズ、カーカーサナ、もしくはバカーサナ


文献を研究し、理解する上で、ニャーヤ(理論)が利用されます。

ニャーヤにはいろいろあり、インドならでは、、と思わされるものもあります。

ニャーヤ1:

カーカ(カラスの)・ダンタ(歯)・パリークシャー(調査)・ニャーヤ

काक-परीक्षा-न्यायः

カラスを捕まえて、口を開けさせて、、、と苦労して、
カラスに歯が生えているかどうか調べること。

要するに、意味の無い苦労のことを指す。

文献のテーマが、議論研究に値するかどうかを討論する際、

反論側が「こんな事を延々と議論しても、カーカ・ダンタ・パリークシャーみたいなもんだよ」

と、議論を続ける事に反対する時に使う。


ニャーヤ2:

カーカ(カラスの)・ターリーヤ(ココナッツの実)・ニャーヤ

काक-तालीय-न्यायः

もともと落ちかけていたココナッツの実の上に、偶然カラスがとまりました。
とまった瞬間にココナッツの実が落ちたので、カラスは「俺ってすごい。」と思いました。

単なる偶然なのに、それがきっかけだと思うことの例え。


ニャーヤ3:

カーカ(カラスの)・アクシ(目)・ゴーラカ(玉)・ニャーヤ

काकाक्षि-गोलक-न्यायः

カラスの目玉は一つだけしかないという迷信にがあって、それに基づいた話。
一つの目玉を右側で使い、左側のものを見たければ、頭の中を通して目玉を移動させる。

一つのものが、2つ以上の場所で使えることの例え。

インドって、例えられていることよりも、
例え話の方がエキゾチックすぎて解かりづらい時がある。。。


ニャーヤ4:

カーカ(カラスは)・ダディ(ヨーグルトの)・ガータカ(破壊者)・ニャーヤ

काक-दधि-घातक-न्यायः

「ヨーグルトをカラスに食べられないように」と言う時は。カラス以外の動物や事態も理解されるべきである。鳩になら食べられても良い、ということにはならない。

カラスは敵対物の代表(ウパラクシャナという)として使われているのです。


ちなみに、インドで「ヨーグルト」というと、砂糖入りのヨーグルトを指すようです。

砂糖の入っていないヨーグルトは、「カード(curd」と別の呼び方をするようです。






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泥沼の中で育ちながら、いっさい外から触れらさせず、
つぼみの中は純粋無垢な美しい花びらが詰まっている。
そんな蓮の花という意味のサンスクリット語です。




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時間という名の死神と、永遠と呼ばれる私の本質

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